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vol.58 収益不動産価格の上昇が止まらない要因とは?2022/12/20 業界ニュース

収益不動産ポータルサイト「楽待」を運営するファーストロジック(東京都中央区)によると
2022年7~9月期における1棟アパートの掲載物件の平均価格は、7501万円でした。
12年の調査開始以来、最高値を記録しました。
21年7~9月期比で11.4%上昇した。1棟マンションは1億9549万円で、3.8%の上昇となっております。

大きな要因は2つあります。
1つ目は資材高騰の影響で、そもそもの建築価格が上がっていることによって、新築をあきらめ、中古物件へ顧客が集中していることです。
ウッドショックの影響から輸入木材の価格が上昇しているうえに、円安が加速していることが拍車をかけている状況です。
政府の為替介入もあまり効果はなく、海外諸国との経済格差はどんどん広がっています。

そうなると、外国人の投資家が日本の収益不動産を購入しやすくなります。これが2つ目の要因です。
入国規制が緩和されたこともあり、円の価値が下がっている日本の物件を今のうちに購入しようという方が増えています。
購入客が増えるということは、販売業者は強気で販売価格を設定しますので、自然と収益不動産価格が上昇しているという構図になります。
近年では、こういった外国人投資家向けの販売業者も増加傾向にあり、今後益々需要が拡大していくことが想定されます。

こういった背景もあり、今後は収益性の高い物件の購入が難しくなっていくと予測されますので、
既存の所有物件の価値を高め、いかに収益性を上げるかが、賃貸経営の成功のポイントになっていくことでしょう。
2023年の繁忙期に向けて、より付加価値の高い物件づくりに着手することをお勧めいたします。

㈱船井総合研究所ライン統括本部 上席コンサルタント 松井 哲也