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賃貸管理コーナーvol.32017/10/17 賃貸管理

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全国の先進的な賃貸管理会社が集う㈱船井総合研究所 賃貸管理ビジネス研究会の先月のテーマは「戦略的に経費を使って、物件価値を向上させる!」でした。下記は講座の抜粋です。

65万円の必要経費にはいくらの節税効果があるのか?201709_5.png

そもそも、必要経費が増えるとどの程度節税効果が生まれるのか、知っているようで知らない方も少なくないでしょう。よく経費で落ちるからとむやみに支出するケースがありますが、支払った金額がまるまる節税になるという訳ではありませんので、注意してください。
例えばリフォームをして65万円が修繕費となって不動産の課税所得金額が65万円減ったとします。これを所得税と住民税で考えると、所得税は累進課税ですので、最低税率の5%、10%、20%、23%、33%、40%、45%の場合、以下の様な考え方になります。
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65万円の経費を使いますが、所得税率5%で住民税10%と合わせて9.75万円、最高税率45%で 35.75万円 経費を使うと税率の分だけ税金が安くなります。
別の見方をすると、税率分を割り引いた価格でリフォームできたり、物件の価値向上につなげられたということになります。
今の時代、リニューアル工事をしたからといって家賃の大幅アップは期待できません。しかし、何もしなかった場合と比べて家賃下落は止まり、空室期間は短縮し、更には不満による退去が減り入居期間が長くなっています。時代遅れの間取り、設備の物件が多い中で新築が供給され、何も対策を立てない物件が空室として残ります。
しかし、実態は賃貸住宅への住み替え需要は安定しています。適切なリニューアル投資で入居者ニーズに応えることで、物件価値は向上して、家賃も下げ止まり、物件の収入も向上します。
例えば、自分の税率が30%の場合は、10万円のパソコンを経費で購入すると、3万円税金が安くなるので、トータルで見るとパソコンを7万円で購入できたと考えることができます。経費になるからパソコンを買うということではなく、「10万円するパソコンが7万円で購入できる。これはお買い得といえるのか?」という視点で判断することが大切だということです。お買い得なのかどうかを判断するには、「割引率」つまり、自分の税率を知らなければなりません。自分の割引率が15%なのか、30%なのかによって、購入、投資すべきかどうかの判断が変わると思います。自身の税率も含めた情報を知らないことは、間違った経営判断にもつながります。まずは、自分の割引率(税率)をしっかりと把握しましょう。その上で、税金と手残りの予測を立てながら、今、何に経費を使うべきなのかを決めていくことが大切です。

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