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賃貸管理コーナーvol.262020/04/28 賃貸管理

kanri_t.png2020年1月中旬より、新型コロナウイルスの感染問題が、中国から始まりました。日本でも2月中旬より、クルーズ船からの感染者から、全国に感染者が広がる、近年経験したことの無い事態が起こっています。生活上での問題は多数出ていますが、賃貸経営を行うオーナー様にも、影響している点、また注意していくべき点について考えてみたいと思います。
【賃貸経営にかかわる影響】
①外国人宿泊者のキャンセル続出
1月末、中国政府が新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、海外団体旅行等の販売を停止する旨の通知を、旅行業者に発出したことなどから、中国からの団体ツアーのキャンセルが全国的に発生しています。他外国から、また日本人の中でも、人込みを避け、観光地などへの旅行を控えるケースが増えているようです。それによりホテル、旅館の稼働率が下がってきており、宿泊費用も連動して下がってきている状態です。管理させていただいているオーナーの皆様には直接的な影響はありませんが、大都市圏等では賃貸住宅の空室を、民泊、マンスリー物件として提供している物件がある賃貸住宅業界にとっては、好循環な方向にあったところ、ここに来てそれらを期待できなくなってきています。

②企業経営への影響
新型コロナウイルスの感染拡大による影響について、日本商工会議所が行ったアンケート調査で、およそ3分の2の企業が経営に影響が出ている、もしくは、影響が出る懸念があると回答したことが分かりました。
つまり、直接的には法人企業に影響が出てきているため一部法人転勤住み替え、また間接的にも費用を抑えようとする消費者での、引っ越し控え等の懸念も出ています。当初順調と見込まれていた引越し予測も、2月中旬現在、1~3月の大手引っ越し会社への問い合わせ数が、昨年対比10%ほど減少していると言われています。

③住宅設備製品の納期遅延が発生
中国全土での新型コロナウイルス感染拡大の影響により、大手住宅設備機器メーカーなどで、住宅設備機器製品を中心に一部中国生産品の納期遅延が発生しています。トイレ、システムキッチン、洗面化粧台、ユニットバスなど。またインテリア製品についても、床タイル、カーテンなどが供給減少となっています。総じて、中国生産の住宅設備製品の出荷遅延の可能性があるとし、新築賃貸住宅の完成遅れや、設備リフォームの遅れが生じています。※須山建設施工の新築マンションは計画通りに完成を迎えています。

【今後の対策】
誰しもが、早い段階での終息、解決を望んでいますが、まだこの状態は続くとみられています。慌てる事なく、現状を把握し、いつも通り、早めに次なる対策を決めて進める事が重要です。

①繁忙期最終局面までの確実な契約促進aiso.png
厳しい状況にあるとは言え、4月下旬頃までは、通常月に比べ引越し需要の多い時期になります。例年に比べ、問い合わせが減っている物件のオーナー様にとっては、この時期を通常の対策で留まらず、思い切った条件変更・期間限定サービスなど、入居者ターゲットに合わせた強い対策で、改めて、競合物件と比較し、勝てる物件・商品設定を行うことをおすすめします。

②早い段階での設備交換依頼
住宅設備製品の納期遅延は、当面続く可能性があります。4月からの民法改正も踏まえ、修理、交換については、必要な設備は、速やかな工事依頼が必要です。いずれにせよ、時間はかかりますし、今後設備そのものの価格上昇も予測されます。出来る事は今のうちに進めていく事をお勧めします。
当然それら新しい設備への交換は、物件競争においても、良い方向に導きます。

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