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業界ニュースvol.112018/05/24 業界ニュース

gyou.png前回に引き続き、賃貸住宅サブリース契約の実態について、問題解決編として、実態を見極めた上で、具体的な対応策についてお伝えします。実際の事例をご紹介します。
4年前に先代が相続対策でアパートを建築し、安定収入、家賃が下がらないという名目でサブリースを行いました。すぐに息子さんへの相続が発生し、空室が発生すると、退去リフォーム費用、賃料減額交渉が入りました。手元に費用は残っておらず、「このままだと、思った以上に厳しい経営になるのでは…」と感じ始めていました。
05-13.pngそこでお付き合いのあった、賃貸管理会社に相談し、問題点を浮き彫りにしました。
①初期の賃料設定が高く、大幅減額(地域の実態と合っていない)②必ず空室免責が起こる。(その間、2ヶ月収入なし)③工事費用が割高(月々のメンテ費用+大型工事)④メーカーの借入利用(高利率)これらの問題に対して、具体的な対策を講じました。物件の価値が最大限活かせる時期は、自分主体の経営でコストをかけず、地域で資産管理に強い管理会社に管理切替し、将来の老朽化に向けた投資費用も考慮し、最大限手元に資金を残す経営に変更しました。サブリース経営の勘違いが幾らか起こっています。

05-14.png どの会社も、どの営業マンも問題であるとは限りません。
今までの事例の中では、主にオーナー様ご自身の確認不足が多くなっているのも現実です。左記のとおり勘違いしやすいポイントを6点あげてみました。長期借り上げ、一定の賃料、空室リスクがない、建てたところが管理、大手の会社は大丈夫、営業マンが熱心等が挙げられます。今一度ご自身のサブリースに対する考え方を見直して頂ければ幸いです。
最後に、オーナー様に契約内容にて特に確認、見直して頂きたいポイントをお伝えします。
サブリースに関わる家賃は5つ存在します。①貸出賃料:実際の募集賃料、②成約賃料:実際に決まった賃料、③適正賃料:2ヶ月で決まる賃料、④設定賃料:サブリース上の賃料、⑤借上げ賃料:実際に支払われる賃料。です。①・②と④に開きがある。①・②が高い⇒もったいない、③と④に開きがあり、④が高い⇒賃料見直し時の減額が想定されます。こちらは重要ポイントですので十分確認してください。

 またキャッシュフローが右記のように25%以上なければ建築しな05-15.pngいほうがいいと言われています。そもそも建築時に答えが出ている場合もありますので、企画・計画の段階からの確認が最も重要になります。今回、2回シリーズにわたり、賃貸住宅サブース契約の実態についてお伝えしました。問題提起と、具体的な問題解決になります。サブリースそのものの否定ではなく、実態を理解した上で、仕組みを上手に活用頂きたいと思います。現物件の収益の最大化を図りながら、最終的にはご自身の資産の最適化を目指して頂きたいと思います